人とくるまのテクノロジー展 展示会視察報告
2023年7月11日
愛知国際展示場で開催された“人とくるまのテクノロジー展”に視察してきた。
今年から名古屋での開催は、ポートメッセなごやから変更となり出展数も多くなったこともあり国産自動車メーカーのブースをはじめ各社盛況のように感じた。
気になった出展内容としては、AGCの遠赤外線カメラに対応したフロントガラスである。自動車の自動運転技術の一つにADASがあるが、ADASの弱点に“夜間走行”があげられる。この弱点を新しく開発されたフロントガラスで克服できるとのこと。また、同じくAGCの出展内容でLow-Eコート付のガラスも展示されていた。Low-Eガラス自体は住宅向けガラスでは浸透しているが国産自動車向けとしては、「LEXUS RZ」に初めて採用されるとのこと。様々な審査をクリアしての採用とのことだが、このガラスは天井ルーフに使用されており、欧州車はじめ天井に開放感を求めるトレンドがあるとのこと。
その他には、自動車向け内装部品として、コベストロのポリカ部品が気になった。コベストロの内装部品のトレンドも様々なようだがその一つに手触り感に注力している製品が出展されていた。木目調の手触り感をインサート成形で加工しており、ガラスでは出せない質感を出していた。なお、この技法ではボタンを押したような触感は対応できないとのことだが、これもまたひとつのアイデアであると感じた。ガラスに関する展示品は少なかったが様々な自動車に関する部品が展示されており自動車産業の裾野の広さを改めて感じた展示会であった。